ワルツは幻影のあとで
STORY

本編「別れはバルコニーで」はこんなお話

「ジュディ。騎士になりたいか」

騎士の名門として知られるキャストリー家には女の子が三人ばかり、跡継ぎとなる男子が誕生しなかった。愛する妻の葬儀の日、実母から跡継ぎのために後妻を娶る事を提案されたジェイミー・キャストリーは喪失感の中、ある決断を下す。それは長女のジュディスを息子として――長男ジュードとして育てると言う荒唐無稽なものだった。

時は流れ、18才に成長したジュディスは相変わらずジュード・キャストリーを名乗り、王国騎士になるという夢を叶える。幼馴染のマキューシオの懸念とはうらはらに、ジュディスはジュードとして仲間たちと打ち解けて行く。

幼い頃からジュディスを見守り続け一途な思いを胸に秘めるマキューシオだが、ジュードの正体を知った国仕えの研究者(錬金術師)ロニール・モリアノッドの登場によって、なんともちぐはぐな三角関係が出来上がる事に……。

思い思われながら、別れが来るその日まで。

ジュディス、ロニール、マキューシオ、三人の若者と、彼らをとりまく人々の悲劇的で喜劇的な少女漫画風ファンタジー。